注文住宅を建てるときに、実際の納期がいつ頃になるのか、あらかじめ知っておきたいと思う人は多いのではないでしょうか？いつ頃の納期なのか知っておくことで、引っ越しや新しい生活の準備などの見通しが立てやすくなります。

注文住宅を依頼してから納期までは、2カ月から6カ月程度かかることが多いです。もちろん、新築する家の広さや取り入れる機能、デザインなどによって、工事期間は変わります。

凝ったものであり、作業に時間がかかれば、費用だけではなく、納期も延びると考えましょう。
また、大手ハウスメーカーに依頼するか、工務店に依頼するかによって、納期が異なることを知っていますか？

今回は、注文住宅を依頼するときの納期について、大手ハウスメーカーと工務店の違いについてお話ししたいと思います。

依頼先によって異なる

壁や床などの素材や、間取り、デザインが決まっている建売住宅の場合には、比較的早く納期を迎えることができます。しかし、一つずつを自分で決める注文住宅の場合には、建売住宅に比べると、納期が遅くなります。

注文住宅の場合では、長くても6カ月程度の工事期間が必要となり、場合によってはこれ以上が掛かる場合もあります。

依頼先によって、納期は異なるものの、それぞれにメリットとデメリットがあります。希望する注文住宅の形を実現するためには、どこに依頼すれば良いのかわかりやすくまとめて紹介しましょう。

大手ハウスメーカーの場合

大手ハウスメーカーの納期の目安は、3カ月から4カ月程度であることが多いです。ただし、工法によって納期は変わります。
大手ハウスメーカーでは品質や技術が均等に保たれていることが多いため、細かい一つずつに対応が難しい場合があります。

また組織として機能している会社が多く、少しの疑問を解決したいと思っても、担当者からの返事を待つなど、時間が掛かることもあります。

しかし、さまざまな工法を取り入れることができる場合も多いのが、大手ハウスメーカーの特徴です。日本で多く見られる木造の建物だけではなく、2×4工法や鉄筋コンクリート造りなども取り扱っている業者が多いです。

また部材を一括管理しており、材料の手配が早いなどのメリットもあります。

工務店の場合

工務店に注文住宅を依頼する場合には、大手ハウスメーカーよりも少し納期が延びることが多いです。それでも長くて6カ月あれば、注文住宅を建てることができます。

工務店では大手ハウスメーカーのように、部材を一括管理したり、工場であらかじめ加工することなどができないため、手作業で行うものが多くあります。このため、納期が長くなってしまうのです。

しかし、職人が一つ一つ家に合わせて加工してくれることがほとんどなので、愛着のある家を建てることができます。工場で一括して作られる部材に比べると、丁寧に作業されていることが多く、建てる家に合った加工をしてもらうことができます。

また、途中で変更があっても、相談に応じ、可能であれば対応してくれる場合もあります。

自分らしい注文住宅を建てるためには、納期を早めず、一つずつじっくり作業して欲しいと考える人は、工務店に依頼すると良いでしょう。

工務店に依頼するメリット

一度、間取りなどの設計を決めたものの、いざ工事が進んでいくと、変更したい箇所が出てきたり、取り入れたい機能が増えるというのは、よくあることです。

このようなとき、作業の流れが決められている大手ハウスメーカーでは、対応が難しい場合が少なくありません。

しかし工務店では、両者が話し合うことで、変更が良い方法であるとお互いに納得することができれば、設計を見直したり、作業を変更できる場合があります。

もちろん、その分納期は延びてしまいます。

しかし、工務店では組織化されていないため、柔軟な対応が可能である場合が多く、お客さまに納得のいく家づくりをしたいと思っている職人が多いのです。

どのようなときに納期が延びることが予想される？

実は注文住宅の依頼先に関係なく、納期が延びるときがあることを知っていますか？

工事のスケジュールを建てるときに、ある程度予測はされるものの、予想以上に雨や雪が続いたり、台風や地震が起きるなど、予期しない天候があると、工事期間が延び、納期が延びることがあります。

気象は誰にも操作することができません。気象によって納期が延びるときには、どの程度延びるのかなど、立て直されたスケジュールがどのようなものであるかの説明を受けましょう。

納期に間に合わせようとして、手抜き工事にならないよう、無理に急ぐような指示をすることはやめましょう。
できるだけ気象の影響を受けたくないのであれば、天気が安定しやすい季節を選ぶこともポイントです。

まれに調査を必要とするときも

まれではありますが、歴史に関係が深い土地では、土地を掘り返す作業をしたときに、遺跡などが発掘されるときがあります。

遺跡など、歴史に関係するものが発見されたときは、工事を中断して、掘り出されたものがどのようなものであるかの調査をしなければなりません。

このため、工事スケジュールが変更されたり、掘り出された遺跡によっては、新築の建設そのものができない場合もあります。
遺跡の発掘は、事前に想定することが難しく、工事のために土地を掘り返してみなければわからないことがほとんどです。

ただし、周辺で遺跡が発掘されている場合などでは、土地を掘り起こしたときに遺跡が発掘される可能性を想定できる場合もあり、そのようなときにどう対応するかを業者に聞いておくことも良いでしょう。

まとめ

今回は、工務店に注文住宅を依頼したときの納期についてお話ししました。

工務店では、部材が一括管理されていなかったり、工場で加工することができないなどの理由で、大手ハウスメーカーと比べると納期が遅いことがあります。

しかし、組織化されていないことから職人と直接話すことができたり、途中で変更したい箇所が出ても、両者が納得できれば柔軟に対応してくれることも多いです。

依頼した工事の納期をはっきり知っておきたい場合には
* 契約時に引き渡し日を明確にしてもらう
* 納期に遅れが出た場合の対応を明記してもらう
* 工事のスケジュールを教えてもらう
など、工務店とよく話し合っておくことで、トラブルを避けることができます。

工務店では通り一遍の対応ではなく、お客さまの納得いく家づくりをしたいと思っています。自分に合った家づくりをしたいときには、工務店に相談してみてはどうでしょうか。